スクイーズは、レイズとコールの後に行う3ベット
ポーカーのスクイーズは、誰かがレイズし、別の人がコールした後に、さらに再レイズする行動です。プリフロップの3ベットの一種で、レイザーとコーラーの両方へ続行の判断を求めます。
CO:2.5BBへレイズ
BTN:2.5BBをコール
BB:12BBへ再レイズ ← スクイーズ
スクイーズはブラフ専用ではありません。AAのような強い手で、弱い手から点数を得るために使うこともあります。PokerStars公式のスクイーズ解説も、バリューとブラフの両方を扱っています。
3ベット・4ベット・チェックレイズとの違い
| 名前 | 何を表すか | プリフロップ等の例 |
|---|---|---|
| 3ベット | 最初のレイズへの再レイズ | COレイズ→BTNが再レイズ |
| スクイーズ | レイズとコールの後の3ベット | COレイズ→BTNコール→BBが再レイズ |
| 4ベット | 3ベットへの、さらに上の再レイズ | COレイズ→BTN3ベット→CO4ベット |
| チェックレイズ | 同じストリートでチェックした人が、他者のベット後にレイズ | BBチェック→BTNベット→BBレイズ |
スクイーズは、間にコーラーがいることが特徴です。単に大きな3ベットをすべてスクイーズとは呼びません。
3ベットの「3」は金額の3倍ではない
プリフロップではBBを最初のベット、オープンレイズを2ベット、その再レイズを3ベットと数えます。3BBへのレイズに9BBへ上げても、11BBへ上げても、行動としては3ベットです。
この数え方はPokerStars公式の3ベット解説に沿っています。フロップ以降では最初のベットの次のレイズは2ベット相当なので、「誰かへレイズすれば何でも3ベット」とは数えません。
バリューとブラフを、相手の続行範囲で考える
スクイーズ前には、相手がどの手で続行し、どの手で降りるかを考えます。
| 狙い | 相手に期待する反応 | 注意点 |
|---|---|---|
| バリュー | 自分より弱い手のコールや再レイズ | 強い手を持つ相手しか続行しないなら、条件を見直す |
| ブラフ | 今の自分より強い手をフォールド | 降りない相手へ同じ頻度で使わない |
| 参加人数を減らす | 一部または全員がフォールド | 必ず1人相手にできるとは限らない |
レイザーが後の位置から広く参加し、コーラーもさまざまな手で続けているなら、フォールドする候補を考えやすくなります。反対に、早い位置から非常に強い範囲でレイズした相手には、同じブラフの前提を置けません。
コーラーを必ず弱いとは見ない
コーラーは3ベットせず参加していますが、強い手でコールすることもあります。「コールしたからAAやKKは絶対ない」とは決めません。
また、ブラフ候補にAを含めると相手のAAやAKなどの組合せを減らせる場合がありますが、それだけで利益が保証されるわけではありません。相手が降りる範囲、コールされた後の扱いやすさも必要です。カード除去の考え方はブロッカーで扱います。
位置・有効スタック・人数で、サイズの条件が変わる
スクイーズには「必ず何倍」という共通の正解はありません。公式教材に倍率の目安があっても、それは比較の出発点です。
| 条件 | 確認すること |
|---|---|
| 自分が先に行動する位置 | コール後に相手の行動を見る前に判断する負担がある |
| コーラーが複数 | 既存ポットが大きくなり、残る相手候補も増える |
| 短い有効スタック | レイズ後に残る額が少なく、次の再レイズがオールインになりやすい |
| 深い有効スタック | フロップ以降に大きな額を争う可能性が残る |
| 相手の反応 | 大きくしても弱い手でコールするのか、強い手だけで続くのか |
有効スタックは、主に争う相手と自分の少ない方を基準にする残り点数です。参加者の人数、アンティ、最初のレイズ額も揃えて確認します。
12BBへレイズする例を、追加額とポットで追う
6人のホールデムで、全員が開始100BB、アンティなしとします。COが2.5BBへレイズし、BTNがコール、SBは0.5BBを払ってフォールド。BBが12BBへスクイーズする例です。ほかの席はフォールド済みです。
| 確認する数値 | 計算 | 結果 |
|---|---|---|
| BBの判断前のポット | CO2.5+BTN2.5+SB0.5+BB1 | 6.5BB |
| BBが今から追加する額 | レイズ総額12−既払い1 | 11BB |
| COがコールする追加額 | 12−既払い2.5 | 9.5BB |
| COだけコール、BTNフォールド後のポット | BB12+CO12+BTN2.5+SB0.5 | 27BB |
| BBとCOの残り | 100−12 | 各88BB |
「12BBへレイズ」は、12BBを追加することではありません。既に出した1BBを含む総額です。レイズは追加額でなく到達する総額を明確にすると、取り違えを防げます。

全員が降りたら、BBは既存の6.5BBを自分の追加分とともに回収します。この6.5BBには自分の既払い1BBも含むため、ハンド開始からの純増は他者の拠出5.5BBです。判断時点からの追加損益と、ハンド全体の収支を分けてください。
コール後27BB・残り88BBから、次の計画を立てる
この例のSPRは、有効スタック÷ポット=88÷27≒3.26です。SPRはフロップ以降のポットに対し、どれだけ点数が残っているかを見る比率です。
同じ手札でも、単に2.5BBをコールして多人数で進む場合とは、ポットと残り点数の関係が変わっています。ただし、SPR3.26だからどんなトップペアでもオールインとは決まりません。
フロップを見たら、相手の続行レンジとボード、自分のベット目的を確認します。相手が4ベットした場合の対応も、スクイーズを出す前に考えます。ポットとスタックの計画はベットサイズとSPRへ進めます。
チェックレイズは、同じストリートの順番で見分ける
チェックレイズは、先にチェックした人が相手のベットを受けてレイズする行動です。強い役からバリューを取る場合も、ドロー等をブラフ候補にする場合もあります。PokerStars公式の解説も両方の目的を扱っています。
フロップ:BBチェック
BTNが4BBベット
BBが14BBへレイズ
BBはそのストリートで14BBを出し、BTNがコールする追加額は10BBです。BBが先にチェックしたことが名前の条件です。プリフロップのスクイーズとは、狙う相手や前後の行動が違います。
相手がチェックバックすれば、チェックレイズの機会はありません。チェックする時点で、相手が打たなかった場合の次のストリートも考えておきます。
短いスタック・降りない相手へ、同じブラフを繰り返さない
深いスタックの例を見て覚えたサイズでも、残り20BBの相手へ使えば、レイズとオールインの距離が大きく変わります。また、相手が弱い手でも続けるなら、フォールドを見込んだブラフの計算も変わります。
復習では、最初のレイズ、コーラー数、自分の位置、有効スタック、レイズ総額、相手の反応を記録します。「スクイーズだから打つ」ではなく、その局面で相手へ何をしてほしかったかを説明できるようにします。

