ショートデッキは36枚で行うホールデム型
ショートデッキは、2〜5を抜いた36枚で最善の5枚を作るポーカーです。ここではPokerStarsの6+ Hold’em公式説明を採用し、フラッシュがフルハウスに勝つ版を解説します。

自分だけが見る手札は2枚、全員が使える共通札は最大5枚です。その計7枚から、最も強い5枚を選びます。手札を必ず2枚使う必要はなく、0枚・1枚・2枚のどれでも使えます。
共通札を3枚、1枚、1枚と公開しながら行動する点は、通常のテキサスホールデムと共通です。ただし、カードの枚数・役の強さ・最初に置くチップには変更があります。
「ショートデッキ」「6+」という名前だけで全会場の規則が同じとは判断せず、まず採用版を確認してください。PokerStarsの6+公式規則を基準とした説明です。
使うカードと役の強さ
使うランクは6・7・8・9・10・J・Q・K・Aの9種類です。スペード・ハート・ダイヤ・クラブの4スートがあるため、9×4=36枚になります。ジョーカーと、4スートすべての2〜5は使いません。
| 比較する点 | 通常のホールデム | この記事の6+版 |
|---|---|---|
| カード | 2〜Aの52枚 | 6〜Aの36枚 |
| フラッシュとフルハウス | フルハウスが上 | フラッシュが上 |
| ストレートとスリーカード | ストレートが上 | ストレートが上 |
| Aを低く使うストレート | A・2・3・4・5 | A・6・7・8・9 |
| 基本の強制チップ | SBとBB | 全員のアンティ+ボタンだけのブラインド |
採用版の役順を確認する
この記事の版の役順は、次のとおりです。表は上ほど強い役を示します。
| 順位 | 役 | 5枚の形 |
|---|---|---|
| 1 | ストレートフラッシュ | 同じスートで5枚の連番 |
| 2 | フォーカード | 同じランク4枚+別の1枚 |
| 3 | フラッシュ | 同じスート5枚 |
| 4 | フルハウス | 同じランク3枚+別の同じランク2枚 |
| 5 | ストレート | スートを問わない5枚の連番 |
| 6 | スリーカード | 同じランク3枚+別ランク2枚 |
| 7 | ツーペア | 2組のペア+別の1枚 |
| 8 | ワンペア | 1組のペア+別ランク3枚 |
| 9 | ハイカード | 上の役がない5枚 |
同じスートの10・J・Q・K・Aは、ストレートフラッシュの最高形であるロイヤルフラッシュです。同じ役どうしは、その役を構成するランクから比較します。たとえばフラッシュなら高いカードから順に比べ、フルハウスなら3枚組のランクを先に比べます。残りの比較札はキッカーと呼びます。
役の順位は、すべてのショートデッキに共通するわけではありません。GGPoker.caの公式解説は、スリーカードをストレートより上に置く会場もあると説明しています。この記事の主例はストレート優先であり、未確認の大会名へ別の役順を当てはめません。
Aは高くも低くも使えるが、連番は折り返せない
最も低いストレートはA・6・7・8・9です。これはAの強さで比較するのではなく、最高札が9の「9ハイ」として扱います。
最も高いストレートは10・J・Q・K・Aです。カード表記のTは10を意味します。
一方、K・A・6・7・8はストレートではありません。Aを境に高い側と低い側をつないで、連番を折り返すことはできません。
人数とアンティ・ボタンを決める
まず36枚のカードと、換金しない点数チップを用意します。以下はA・B・Cの3人、各30点で行う独自教材です。点数・額の比率・固定したカード順は説明用で、現行サービスの設定や有利な行動を示すものではありません。
この教材では最初のボタンをCと合意し、席は時計回りにC→A→Bとします。ボタンはその一局の配り手の位置を示す目印で、一局が終わると時計回りに次の席へ移します。実際にカードを配る人が別にいても、ボタンの位置を基準にします。

全員が先に置く参加用のチップをアンティ、最初の行動で合わせる基準になる強制チップをブラインドと呼びます。この記事の6+版は全員がアンティを出し、ボタンだけが追加のライブブラインドを出す方式です。通常のSB・BBを置く方式とは異なります。
| 席 | 教材のアンティ | 教材の追加ブラインド | 配札前の残点 |
|---|---|---|---|
| A | 1点 | なし | 29点 |
| B | 1点 | なし | 29点 |
| C(ボタン) | 1点 | 1点 | 28点 |
中央に集まったチップをポットと呼びます。ここまでのポットは4点です。アンティはその後のコール額へ充当せず、Cのライブブラインド1点だけがプリフロップの既払い額になります。AとBが1点ずつコールし、誰も増額しなければ、Cは追加せずチェックできます。
対戦には2人以上が必要で、参加人数の上限は開催側の採用規則で確認します。たとえばGolden Nuggetの2025年版v1.6はホールデム型を最大9人としていますが、それをPokerStarsや他の会場の上限として使うことはできません。以下は3人で進めるための教材です。
配札から勝敗までの進め方
使う36枚を確認して毎局シャッフルし、ボタンの左から時計回りに1枚ずつ、各人へ裏向きの手札を2枚配ります。手札は本人だけが見て、共通札は中央へ表向きに置きます。
行動もボタンの左にいる、まだ降りていない人から時計回りです。この3人例では毎回Aから始まり、A→B→Cと進みます。Cが降りた後はA→Bです。
| 段階 | 新たに見える共通札 | 行うこと |
|---|---|---|
| プリフロップ | まだ0枚 | 2枚の手札を見て最初の行動 |
| フロップ | 3枚を一度に公開 | 2回目の行動 |
| ターン | 1枚追加、計4枚 | 3回目の行動 |
| リバー | 1枚追加、計5枚 | 最後の行動 |
| ショーダウン | 追加なし | 残った人が手札を開き、最善の5枚を比較 |
共通札の3→1→1という増え方と、計4回の行動が一局の骨格です。後の一局例では、実際のカード表示と点数表を対応させて確認できます。
選べる行動は、未払い額があるかで変わる
| 行動 | 意味と選べる条件 |
|---|---|
| チェック | 追加せず次の人へ回す。その回に合わせる未払い額がないときに選べる |
| ベット | その回にまだ誰も出していない状態で、最初のチップを出す |
| コール | その回の現在額に足りない分を追加し、同額に合わせる |
| レイズ | 現在額に合わせるだけでなく、さらに増額する。最低増額幅などは採用規則に従う |
| フォールド | その一局から降り、ポットを受け取る権利を失う。すでに出した点数は戻らない |
ベットされた額に足りないときは、チェックで残れません。コールで追加するのはその回の現在額に足りない分だけです。アンティや前の回の支払いとは分けて数えます。
まだ参加中の全員が同額に合わせ、必要な応答が終わると次の段階へ進みます。誰かが増額すれば、他の参加者にも応答が必要です。全員がチェックできた回は、追加なしで終了します。この教材では全員に必要な点数があり、オールインやサイドポットは発生しません。
一人だけ残れば終了、複数なら最善の5枚を比較する
他の全員がフォールドして一人だけ残れば、その人がポットを受け取り、一局はそこで終わります。残りの共通札を最後まで出す必要はありません。
リバーの行動を終えて複数人が残れば、ショーダウンです。各人が手札2枚と共通札5枚から最善の5枚を作り、その強さで比較します。余った6枚目・7枚目やスートの序列では勝敗を決めません。最善の5枚が同じ強さなら、勝者どうしでポットを等分します。通常のHE公式規則は、この手札の使い方と同点分配の確認に使えます。
一局のカードと点数を追う
先ほどの3人・各30点の準備から、配札、フォールド、勝敗、分配までを追います。以下の手札と伏せ札は教材の答え合わせとしてすべて表示しています。実際の進行中に相手の手札や伏せ札が見える、という意味ではありません。
手札と公開札を対応させる
| 人 | 2枚の手札 | この一局での状態 |
|---|---|---|
| A | 最後まで参加 | |
| B | 最後まで参加 | |
| C(ボタン) | フロップでフォールド |
配る順番は、AへA♠、BへK♥、Cへ7♣、AへQ♠、BへK♦、Cへ8♦です。以降の共通札は次の順で公開します。
| 公開する段階 | 新たなカード |
|---|---|
| フロップ | |
| ターン | |
| リバー |
この教材の手配りでは、各公開の直前に1枚を裏向きで除くバーンも置きます。フロップ前が10♥、ターン前がQ♦、リバー前がA♣です。これらは共通札にも手札にも使いません。バーンを含め、この一局で使う14枚に重複はありません。バーンの手順はGolden Nugget規則にも記載がありますが、その会場の参加額規定まで教材へ取り込むものではありません。
全行動とポットを追う
下表の「出す点数」は、直前から追加する点数です。どの回も、Cがボタンなので最初はAからです。
| 段階 | 行動の順番と追加点数 | 終了時のポット |
|---|---|---|
| 強制チップ | Aアンティ1、Bアンティ1、Cアンティ1+追加ブラインド1 | 4点 |
| プリフロップ | Aコール1 → Bコール1 → Cチェック0 | 6点 |
| フロップ | Aチェック0 → Bベット2 → Cフォールド0 → Aコール2 | 10点 |
| ターン | Aチェック0 → Bベット4 → Aコール4 | 18点 |
| リバー | Aチェック0 → Bチェック0 | 18点 |
Cはフォールド後、ターンとリバーの行動にも、最後の勝敗比較にも参加しません。先に出した2点はポットへ残ります。Aはフロップですでにフラッシュを作っていますが、ここで選んだ行動は規則の説明用で、最適な戦術の提案ではありません。
フラッシュがフルハウスに勝ち、18点を受け取る
最終の共通札はK♠・J♠・6♠・6♥・9♣です。AとBは、その5枚と自分の手札から次の最善の5枚を選びます。

| 人 | 最善の5枚 | 役 |
|---|---|---|
| A | Aハイのスペード・フラッシュ | |
| B | Kの3枚組+6のペアのフルハウス |
この記事の役順ではAのフラッシュがBのフルハウスに勝ちます。通常のホールデムの役順を持ち込むと、ここを逆に判定してしまいます。Cは降りているので、手札が何であってもポットの受取人にはなりません。
Aがポット18点を受け取った後の点数は、次のとおりです。
| 人 | 一局で出した合計 | 受け取る点数 | 最終残点 |
|---|---|---|---|
| A | 8点 | 18点 | 30−8+18=40点 |
| B | 8点 | 0点 | 30−8=22点 |
| C | 2点 | 0点 | 30−2=28点 |
40+22+28=90点で、開始時の30×3=90点と一致します。一局が終わったらボタンをCからAへ動かし、カードを集めてシャッフルしてから次の一局を準備します。
通常のホールデムとの混同を防ぐ確認項目
別の場所でショートデッキの説明を読むときは、役順と強制チップを一組の採用規則として確認してください。この記事の点数や席順図だけを、会場共通の設定として持ち込むことはできません。
| 確認する項目 | この記事の主例 | 開催側に確認すること |
|---|---|---|
| 種目 | 36枚のホールデム型、手札2枚 | PLO型など別種目でないか |
| 役順 | フラッシュ>フルハウス、ストレート>スリーカード | その卓の役順表とAの扱い |
| 強制チップ | 全員アンティ+ボタンだけライブブラインド | 支払う人、額、既払い額として扱う部分 |
| 最初の行動 | ボタン左の参加者から | プリフロップの参加制限があるか |
| 人数 | 教材は3人 | その種目・卓の上限 |
| 適用する版 | PS公式6+説明、2026年10月26日確認 | 規則の版・更新日と、その卓への適用 |
具体的な採用差として、Golden Nuggetの公式House Rules 2025 v1.6のShort Deck節(PDF32〜33ページ、印刷29〜30ページ)は、プリフロップをフォールドか3BB相当の固定参加とし、レイズやリンプを認めていません。これはこの記事のA・Bが1点ずつコールする教材とは別の規定です。
同資料のボタン側のアンティ表記や人数上限も、その会場版の条件です。他の会場へ一律に当てはめず、運営者が公開する種目別規則・当日の大会規定を確認します。確認できない役順や参加条件は、名称から推測せず開催側へ確かめてください。
ほかの種目との違いを整理したい場合は、ポーカーのルール・やり方:種目を選んで覚えるも参照できます。まずは36枚・採用する役順・アンティとボタンをそろえたうえで、カード公開と4回の行動を追うと、通常のホールデムとの違いを整理できます。

