チャイニーズは13枚を3列に分けて比べる

チャイニーズポーカーは、13枚を前3枚・中5枚・後5枚に分け、相手の同じ列と役の強さを比べるゲームです。通常のハイの役を使う本記事の例では、後≧中≧前の強さ順を守って並べます。

13枚を前3枚・中5枚・後5枚に配置する。例は前が6のワンペア、中がJハイのストレート、後がAハイのフラッシュで、強さ順は後≧中≧前。

図は1人分の完成例です。前は6のワンペア、中はストレート、後はフラッシュなので、この強さ順を満たします。自分の前・中・後をまとめて相手の13枚と比べるのではなく、前対前、中対中、後対後で判定します。

ただし、「チャイニーズ」「OFC」「パイナップルOFC」では、13枚がそろうまでの配札が違います。まず呼び名を整理し、その後でパイナップルOFCの一局を配札から採点まで追いましょう。

通常Chinese・OFC・パイナップルは配札が違う

見分ける手掛かりは、最初に何枚受け取り、その後に何枚ずつ置くかです。以下はGolden Nuggetの2025年版公式規則で確認できる、Fantasylandではない通常ハンドの比較です。

種類最初の配札その後の配札と配置捨て札完成形
通常のChinese Poker13枚をまとめて受け取る受け取った13枚を組み分ける通常の配札ではなし前3・中5・後5
OFC(Open-Face Chinese Poker)5枚を3列へ配置し公開1枚ずつ受け取り、配置を重ねるなし前3・中5・後5
パイナップルOFC5枚を3列へ配置し公開3枚ずつ受け取り、2枚を配置する。これを4回各回1枚、計4枚前3・中5・後5

OFCは、途中の配置を相手にも見せて進める方式です。パイナップルOFCでは1人が計17枚を受け取り、13枚を残します。1組52枚なら3人分で51枚ですが、4人分は68枚になり、同じ配札はできません。通常Chineseの「4人で13枚ずつ」という説明を、そのままパイナップルOFCに当てはめないようにしましょう。

また、ホールデムにも「Pineapple」という別の変種があります。そちらは私有カードを3枚受け取り、1枚を捨てて共通ボードを使うゲームで、13枚を3列へ並べるパイナップルOFCとは配札も完成形も異なります。Golden Nuggetの規則では、Pineappleはフロップを開く前、Crazy Pineappleはターンを開く前に1枚を捨てます。

前3枚・中5枚・後5枚の役と配置制約

前列は3枚なので、通常の列比較で認める役はハイカード・ワンペア・スリーカードです。3枚が連番でもストレートにはならず、同じスート3枚でもフラッシュにはなりません。中列と後列は、それぞれ5枚で通常の役を作ります。

列枚数完成例A役
前3枚6のワンペア
中5枚Jハイのストレート
後5枚Aハイのフラッシュ

中・後の5枚役は、ハイカード、ワンペア、ツーペア、スリーカード、ストレート、フラッシュ、フルハウス、フォーカード、ストレートフラッシュの順に強くなります。ロイヤルフラッシュはAまでの最上位のストレートフラッシュです。上のAでは、ワンペアよりストレート、ストレートよりフラッシュが強いため、後≧中≧前を満たします。

前が中より強い、または中が後より強い配置は、foul(ファウル)と呼ばれる無効なハンドです。強い役が一列できていても、列の順序を崩せばハンド全体がfoulになります。Golden Nugget §343はこの不等号の向きで定義しています。3枚列と5枚列が同じ役で先頭の比較まで一致する境界は、ここでは扱いません。

OFCでは、公開して確定したカードを後から別の列へ動かしません。前3枚、中5枚、後5枚の上限を守り、追加されたカードを空きのある列へ置きます。
また、各段階で置くべき合計枚数にも注意が必要です。Golden Nugget §343では、途中の段階で配置枚数が多すぎても少なすぎてもfoulとされます。

前列の役と配置固定は、California DOJが公開するCommerce Casinoの2015年版規則のp2–3でも確認できます。ただし、その資料にある別の採点方法を、以下のGolden Nuggetの例へ混ぜることはしません。

パイナップルOFCを最初の5枚から完成まで追う

ここからは、Golden Nugget Las Vegas Live-Action Rules 2025(2025年12月1日更新)§341–344・§352–353を主な根拠とする通常ハイのパイナップルOFCです。ジョーカーを除く52枚1組を使い、AとBが各1ハンドを作って、現金や景品へ交換できない学習用の点数で記録します。両者ともFantasylandではなく、今回の得点計算に上限が影響しない前提です。

ロイヤルティ(特定の役への追加点)は、§344が例として掲載する表を、この教材の採用表にします。会場共通の点数表という意味ではありません。以下のカードと置き方は説明用に作成した独自例で、最適な配置を示すものではありません。

進め方は、最初の5枚はすべて置き、その後は3枚から2枚を置いて1枚を伏せて捨てる、の繰り返しです。追加配札は4回なので、配置済みの合計は5、7、9、11、13枚と増えます。各回の配置と捨て札を確定してから次へ進みます。

Aの配札と配置

表の「置くカード」は、その回に新しく置く分だけを示します。すでに置いたカードは残し、置き直しません。

回・配置後の合計受け取るカード置くカードと列伏せて捨てる
初手・5枚前: 中: 後:なし
追加1・7枚前: 後:
追加2・9枚前: 後:
追加3・11枚中:
追加4・13枚中:

Aは追加2の時点で前3枚と後5枚が埋まるため、追加3・4の配置は中列へ入ります。最初に決めた配置を維持したまま、前節の完成例Aになります。

Bの配札と配置

回・配置後の合計受け取るカード置くカードと列伏せて捨てる
初手・5枚前: 中: 後:なし
追加1・7枚前: 後:
追加2・9枚前: 後:
追加3・11枚中:
追加4・13枚中:
Bの列完成したカード役
前5のワンペア
中8のスリーカード
後Kハイのストレート

Bも、ワンペアよりスリーカード、スリーカードよりストレートが強いので合法です。A・Bはそれぞれ17枚を受け取り、13枚を配置、4枚を捨てています。2人分の34枚に重複はなく、26枚の完成配置と8枚の捨て札に分かれます。

得点は列勝敗・scoop・royaltyを分けて数える

採点は、まず配置が合法かを確かめ、次に列ごとの勝敗、3列全勝の追加点、ロイヤルティを分けて記録すると追いやすくなります。以下はこの教材で採用したGolden Nuggetの方式です。

同じ列を比較し、3列すべてに勝てばscoop

比較する列Aの役Bの役勝つ側・Aの列得点
前対前6のワンペア5のワンペアA・+1
中対中Jハイのストレート8のスリーカードA・+1
後対後AハイのフラッシュKハイのストレートA・+1

1列に勝つと相手から1点を得て、負けた側は1点減ります。Aは3列に勝つので、列勝敗で+3点です。相手の3列すべてに勝つことをscoop(スクープ)と呼び、この方式ではさらに+3点を加えます。ここまでが合計+6点です。2勝1敗なら列勝敗の差し引きは+1点で、scoopの追加はありません。

ロイヤルティは列勝敗と別に加算する

ロイヤルティは、指定の列に特定の役を作ったときの追加点です。§344では、foulではないハンドだけが対象で、相手の役に負けた列でも自分の追加点が消えるわけではありません。

前列の採用表は、次のようにランクが一つ上がるごとに1点ずつ増えます。表にない前列のハイカードや5以下のワンペアは0点です。

前列の役採用するロイヤルティ
66、77、88、99、TT、JJ、QQ、KK、AAのワンペア順に1、2、3、4、5、6、7、8、9点
222、333、…、AAAのスリーカード2のスリーカードが10点、以後1ランクごとに1点増え、Aのスリーカードが22点

中列・後列は、同じ役でも点数が違います。以下にない役の追加点は0点です。

役中列の追加点後列の追加点
スリーカード20
ストレート42
フラッシュ84
フルハウス126
フォーカード2010
ストレートフラッシュ(ロイヤル以外)3015
ロイヤルフラッシュ5025

今回のA・Bへ当てはめると、次のようになります。

列AのロイヤルティBのロイヤルティ
前6のワンペア:15のワンペア:0
中ストレート:4スリーカード:2
後フラッシュ:4ストレート:2
合計94

Bの中列と後列はAに負けていますが、B自身のロイヤルティ2+2は残ります。Aに加わるロイヤルティの差は9−4=5点です。
したがって、Aの差し引きは列勝敗3+scoop追加3+自分の追加点9−相手の追加点4で、Aが+11点、Bが−11点となります。列の勝ち点3とscoopの追加3を区別すると、全勝の分を二重に数えずに済みます。

foulは一列だけの負けではなく、ハンド全体の無効

仕組みを確かめる反例として、Bの中列と後列が次の配置だった場合を考えます。これは完成後に実際のカードを動かせるという意味ではなく、最初から別の配置をした場合の比較です。前列は同じ5のワンペアとします。

反例Bの列カード強さ
中ストレート
後スリーカード

中列のストレートが後列のスリーカードより強いため、中>後となってfoulです。Golden Nugget §343では、foulのハンドは、foulでない相手にscoopされた扱いになります。さらに§344により、foul側にはロイヤルティが付きません。

反例の採点項目Aの得点
非foulのAによるscoop扱い(3列分3+追加3)+6
A自身のロイヤルティ+9
foulのBのロイヤルティ0
差し引きAが+15、Bが−15

この反例では、Bの一部に強い役があることよりも、ハンド全体が成立しているかが先に効きます。別版の「foulは9点」といった規定に置き換えると、この教材の計算とは一致しません。同点の列や両者foulの精算は、この例では発生させておらず、Golden Nuggetの該当処理は今回確認できていません。

Fantasylandと卓ごとの違いは開始前に確認する

Fantasyland(ファンタジーランド)は、条件を満たした次のハンドで、通常のように少しずつ配置する代わりに、まとまったカードから3列を組む仕組みです。入る条件・受け取る枚数・続ける条件を、一組の採用規則として確認する必要があります。

とくにGolden Nuggetの2025年版は、次の記述が同じ文書内にあります。

版・節確認できる記述
Golden Nugget 2025 §346:OFCFantasylandでは初手5枚の後に8枚をまとめて配り、計13枚。導入文の初回条件は「一定のロイヤルティの閾値」という表現
同 §352:パイナップルOFC前局で到達した人へ計14枚を配り、1枚を伏せて捨てる
同 §356:初回の前列連動表前列がQQなら14枚、KKなら15枚、AAなら16枚、222以上なら17枚。2–7版ではQQで入れずKK以上が必要との注意あり
Commerce 2015 p6:Face-Up Pineapple Chinese Pokerfoulせず前列QQ以上で到達し、次は13枚をまとめて受け取る別の規定

Golden Nuggetには、初回条件に関する具体的な情報があります。§356にはQQ・KK・AA・スリーカードに応じた表があります。一方、§352の固定14枚と§356の14~17枚を、どの設定でどう使い分けるかという適用の接続が文書上は明確ではありません。

§354にはprogressive版も可能という記述がありますが、§356には独立したprogressiveの見出しがなく、固定14枚との優先関係や選択方法まで確定できません。そのため、「Golden Nuggetのパイナップルは常に14枚」「QQならどの卓でも14枚」と一つの運用へ統合して断定しないでください。2–7 middleは中列をローハンドに変える別設定なので、KKの例外を本記事の通常ハイの一局へ持ち込みません。

継続条件も初回と分けて読みます。Golden Nugget §346(e)のOFCでは、foulせず、後列フォーカード以上・中列フルハウス以上・前列スリーカードのいずれかを作ると継続すると記されています。§354の2–7版には別の継続条件があります。パイナップルで選ぶ設定との適用関係も含め、開催規則を確認しましょう。Commerceの13枚という枚数をGolden Nuggetへ流用してはいけません。

開始前には、開催側が公表する公式ルールで次の項目を照合すると、採点の食い違いを防げます。

確認項目確かめる内容
種類と人数通常Chinese・OFC・パイナップルOFCのどれか、デッキ数と1人のハンド数
配札と配置初手・追加配札・捨て札、配置を確定するタイミング
採点列勝敗、scoop、採用ロイヤルティ表、foulと両者foul、同点の処理
Fantasyland初回条件、固定14か前列連動14~17かなどの枚数、捨て札、継続条件

本記事で扱ったのは、上に示した版を使う通常ハイのパイナップルOFCの一局です。まず配札の違いを確認し、前3・中5・後5の合法配置を作ってから、相手の同じ列を比べる順に追うと、役の強さと得点を切り分けて理解できます。

ホールデムや5カードドローとの違いから整理したい場合は、ポーカーの一般ルールと種目の違いも参照してください。

根拠はGolden Nugget公式規則2025・1.6版の§331–356と、California DOJ公開のCommerce 2015規則のp1–6です。資料確認日は2026年10月26日で、現在の各会場の提供状況や採用設定を示すものではありません。