ボムポットは全員の事前拠出でプリフロップを省く形式

ボムポットは、参加者全員が配札前に決めたアンティを出し、プリフロップの行動を省いてフロップから始める形式です。独立した役の種類ではなく、ホールデムやオマハなどの開始手順を変えます。

ボムポットは全参加者のアンティ、配札後すぐフロップ、フロップ以降の通常の行動へ進む。種目・手札枚数・ボード数は別に決める。

アンティは参加者が事前に出す点数、ポットはアンティやその後のベットで中央に集まった点数です。プリフロップは共有カードが出る前、フロップは最初の共有カード3枚を指します。ボムポットでも、フロップ以降は順番に行動します。最初から全員が手持ちをすべて出す形式ではありません。

ボムポットという名前だけでは、基礎種目・手札枚数・ボード数は決まりません。ボードとは、全員が共通で使う共有カードの列です。1列ならシングルボード、2列ならダブルボードで、2ボードやオマハが必須という意味ではありません。The Lodgeの公式解説(2022年)も、基本手順と店舗ごとの採用条件を分けて説明しています。

参加者・基礎種目・ボード数を配札前に決める

この記事の一局は、Golden Nugget Las Vegasの2025年12月1日版・5 Card Double Board Bomb Pot PLOの配札・役判定を採用します。5枚配られても、役に使う手札は必ず2枚です。その2枚と、判定するボードの共有カード3枚で最善の5枚を作ります。上下の共有カードを混ぜてはいけません。

ここからの点数は、換金・景品交換のできない独自の教材です。4人・各100点・アンティ各5点・最小ベット5点・手数料なしと仮定します。これらの点数は公式卓の金額条件の転記でも、実際の賭け額の推奨でもありません。

比較する点通常の5カード・オマハ今回のボムポット教材
配られる手札各5枚各5枚
開始時の拠出通常はブラインドを置くブラインドなし。参加者全員がアンティ5点
共有カード前の行動プリフロップのベットラウンドがある省略する
ボード数通常は1列2列
最善5枚の作り方手札2枚+共有3枚上下それぞれで手札2枚+その列の共有3枚

通常版の比較はPokerStarsの5カード・オマハ公式ルール、今回の採用版はGolden Nugget公式規則の印刷15ページ(PDF18ページ目)に基づきます。

オマハには通常の4枚配札版もあり、ホールデムは2枚配札です。手札を何枚使うかは基礎種目に従います。また、今回のハイ判定は通常の強い役を比べる方式で、5枚配札のハイ・ロー種目であるBig Oとは区別します。下のボードを「ロー用」とする意味でもありません。

ボード数判定・分配の単位
シングル1列で勝者を決める
ダブル上・下を別々に判定し、各列へポットの半分を割り当てる

「全員がアンティを出す」の全員とは、その一局に参加する人全員です。配札前に参加者と条件を確定し、開始後に降りるフォールドとは分けて考えます。The Lodgeの2022年解説にはボムポットを休めるとの記載がありますが、全店舗・現在の全卓で自由に辞退できると保証するものではありません。

この教材では4人が配札前に参加へ合意済みとします。開始後にフォールドしても、出したアンティは戻りません。フォールドは上下両方の受領資格を失う行動で、上だけ降りて下だけ残る扱いはしません。

一局を配札からリバーまで追う

席順は時計回りにA→B→C→D、Dがボタンです。ボタンは配札・行動順の基準になる目印で、今回のフロップ以降は左隣のAから時計回りに進めます。Aから1枚ずつ5周配り、各人の手札を次のようにします。これは実戦記録ではなく、説明用に作った一局です。

Aの手札5枚

Bの手札5枚

Cの手札5枚

Dの手札5枚(ボタン)

共有カードは、各ボードでフロップ3枚→ターン1枚→リバー1枚の順です。ターンは4枚目、リバーは5枚目を指し、各段階で両方のボードを出してから1回のベットラウンドを行います。

出す段階上のボード下のボード
フロップ
ターン
リバー

採用したGolden Nuggetの5カード・ボムポットでは、フロップ前のバーンはありません。バーンは配札時に表へ出さず除くカードです。この例はターン前に2♦、リバー前に3♦を1枚ずつ除き、下のボード用に追加では除きません。手札20枚+共有10枚+バーン2枚の計32枚は、すべて異なるカードです。

最初に4人が5点ずつ出すので、ポットは5×4=20点です。手札を見た後のプリフロップのコールやレイズは挟まず、そのまま上下のフロップを出します。

段階行動の順序終了時のポット
アンティA・B・C・Dが各5点を出す20点
配札後プリフロップの行動なしでフロップへ20点
フロップAチェック→Bベット10→Cコール10→Dフォールド→Aコール1050点
ターンAチェック→Bチェック→Cチェック50点
リバーAチェック→Bチェック→Cチェック50点

チェックは追加せず残ること、ベットはそのラウンドで最初に点を出すこと、コールは現在のベット額へ合わせることです。相手より額を増やす行動はレイズといいます。Aは最初にチェックしても、その後Bがベットしたので再び判断し、10点をコールしています。前に出したアンティ5点は、この10点から差し引きません。

フロップの追加はB・C・Aの各10点で、20+10+10+10=50点です。Dが出したアンティ5点もポットに残ります。
ボードが2列でも、ベットの行動は共通です。Bは上に10点・下に10点を別々に出したのではなく、両方の受領資格を持つ一局へ10点を出しています。

PLOの「PL」はポットリミットを表し、ベット額にポットを基準とする上限があります。ここでBが最初に出した10点は、その時点の20点以下で、教材の最小ベット5点以上です。10点は進行を示す一例です。基本の行動を確認する場合はポーカーの基本ルールも参照できます。

ターンとリバーは全員チェックしたため追加はありません。リバーの行動が終わると、残ったA・B・Cで手札を公開するショーダウンへ進みます。採用版では最後が全員チェックなら、先の位置にいるAから全5枚を公開します。Dは既に降りているため、どちらのボードも受け取れません。

ボードごとの最善5枚でポットを分ける

50点を上25点・下25点に分け、それぞれの最善の役を比べます。上はA、下はCが25点ずつ受け取ります。

上はAの手札Kスペード・Kハートと共有Kクラブ・9ダイヤ・7スペードでKのスリーカード、下はCの7クラブ・5ダイヤと共有8ダイヤ・6クラブ・4ハートでストレートとなり、それぞれ25点を受領する。

上のAは、手札K♠・K♥と上のK♣・9♦・7♠でKのスリーカードを作ります。下のCは、手札7♣・5♦と下の8♦・6♣・4♥で8ハイのストレート(8・7・6・5・4)を作ります。どちらも手札2枚+共有3枚です。

人上の最善5枚のランク下の最善5枚のランク
AK・K・K・9・7:KのスリーカードA・A・Q・T・8:Aのワンペア
BQ・Q・K・9・7:QのワンペアQ・Q・Q・T・8:Qのスリーカード
C7・7・A・K・9:7のワンペア8・7・6・5・4:8ハイのストレート
Dフォールド済みで資格なしフォールド済みで資格なし

上ではスリーカードがワンペアに勝ち、下ではストレートがスリーカードに勝ちます。上と下で選ぶ手札2枚は変えてもよく、同じ手札を両方で使うこともできます。一方のボードで選んだ札が、もう一方から使えなくなるわけではありません。

人合計で出した点受け取る点最後の持ち点
A15点上から25点100−15+25=110点
B15点0点100−15=85点
C15点下から25点100−15+25=110点
D5点0点100−5=95点

手数料なしなので、最後も4人の合計は400点です。1人が上下両方で最善なら、両方の半分を合計してポット全部を受け取ります。これをスクープと呼び、2ボードだから必ず2人で分けるわけではありません。また、途中で1人以外が全員フォールドすれば、残った1人がポットを受け取ります。The Lodgeのダブルボード公式解説(2023年)も、両方勝つ場合と片方ずつ勝つ場合を分けています。

同点とサイドポットは分ける対象を先に確定する

同点は、そのボードへ割り当てた分を分ける

次は主例とは別のカードで、48点のポットが既に完成した後の分配だけを考えます。A・B・Cに受領資格があり、全員の手札は次のとおりです。

人手札5枚
A
B
C

上のボード

下のボード

上ではAがA♣・Q♥、BがA♥・Q♦を使い、どちらも共有のA♠・A♦・K♣と合わせてA・A・A・K・Qです。最善5枚の強さが同じなので、上へ割り当てた24点を12点ずつ分けます。スートの種類で勝敗は決めません。

下ではCが6♠・6♥と共有の6♣・Q♠・T♣で6のスリーカードを作り、A・BのQと8のツーペアに勝ちます。

分ける対象受領する人点数
上の24点A・Bが同点A12点・B12点
下の24点CC24点

上で同点だからといって、48点全部をAとBで分けるわけではありません。まずボードの半分、その後にそのボードの同点者、という順です。

サイドポットは、受領できる人を分けて判定する

オールインは持ち点をすべて出した状態です。その人が出した分を超えて他の人が追加した点は、受領資格を別にしたサイドポットへ入れます。最初のメインポットと混ぜず、各ポットを上下に分け、資格を持つ人だけで勝者を決めます。

主例と同じカード・席順に戻り、Aだけ開始15点、B・C・Dは各100点とします。アンティとフロップは主例と同じなので、Aはアンティ5点+コール10点でオールイン、メインは50点です。ターンでAは行動せず、Bが10点ベットしCが10点コールすると、B・Cだけが受領できるサイド20点ができます。リバーはBチェック→Cチェックです。

メイン50点はA・B・Cに資格があり上A25点・下C25点。サイド20点はB・Cだけに資格があり上B10点・下C10点。合計A25点・B10点・C35点。

ポット受領資格上の受領者下の受領者
メイン50点A・B・CA25点C25点
サイド20点B・CのみB10点C10点

Aは上で最も強くても、サイドの受領資格がありません。サイドの上はBとCだけを比べ、QのワンペアのBが7のワンペアのCに勝ちます。Dはフォールド済みなので、メイン・サイドのどちらにも資格がありません。

受領合計はA25点・B10点・C35点です。最後の持ち点はA25・B85・C110・D95点、開始時と同じ計315点になります。これは別の開始点・追加行動を置いた補助例なので、主例の400点と合算しません。Golden Nuggetの同点規定と用語集も、メインとサイドを別々に処理すると定めています。

採用卓の規則と版を確認する

ボムポットという名称が同じでも、頻度や参加条件までは共通ではありません。この記事で確認した資料の範囲は次のとおりです。2026年10月26日に資料を確認しており、現在の各卓の開催・運用を直接確認したものではありません。

資料・対象確認できたこと別に確認する条件
Golden Nugget 2025年12月1日版、5カード・ダブルボード・ボムポットPLO最大8人、手札5枚、2ボード、アンティ制、プリフロップなし、フロップ後はボタン左から。フロップのバーンなし開催頻度・辞退の扱い・アンティ額・最小ベット・上限額など、その卓の運用
The Lodge公式解説、2022年・2023年掲載当時の種目選択、専用ボタン、休む選択、開催頻度・上限の例掲載例を現在の全卓・他店舗へ当てはめない
Golden Nuggetの同点規定、印刷10〜11ページスートでポットの勝敗を決めない。同点の端数はボタンゲームの位置順。メイン・サイドは別処理2ボード間で余る1点を上・下のどちらへ渡すか

ボタンの扱いにも差があります。Golden Nuggetの採用版には、ボタン左の最初の位置をプレーしない人がいた場合、前のハンドで拠出した次の人へボタンを回す規定があります。The Lodgeの掲載当時の専用ボムポット・ボタンの運用とは混ぜません。主例は全員参加済みの4人で、通常のボタンを次局Aへ回す設定です。

Golden Nuggetの同点規定では、ボタンゲームの同点者間で余る最小単位は、ボタンから時計回りで最初の該当者へ渡します。一方、今回の5カード・ダブルボードの見出しでは、ポット自体が奇数の場合に上下へどう割り振るかを確認できませんでした。この教材は50・48・20点と割り切れる値にしており、未確認の上下端数ルールは補っていません。

資料の版も確認が必要です。Golden Nuggetの採用版1.6はホールデムのボムポットも認めており、古い版1.3にあったノーリミット・ホールデム禁止を現在の規定として扱いません。教材の「5点」は、公式規則の実額最低条件を点へ換算したものではありません。

配札前に、参加者・基礎種目と枚数・1ボードか2ボードか・拠出額・行動順・上限・バーン・端数処理をそろえれば、一局の読み方が定まります。開始の変更はプリフロップ省略、役判定は採用種目、分配はボードと受領資格、の順に切り分けて確認しましょう。