アンティとは?カードが配られる前にポットへ出すチップ

アンティのあるゲームでは、対象のプレイヤーが毎ハンド、決められた額を支払います。ハンドとは、カードを配ってから勝者が決まるまでの1回の勝負です。ポットは、そのハンドでプレイヤーが出したチップを集めたもので、勝者が受け取ります。

アンティは自分の持ちチップから出すため、その分だけ手元の持ちチップが減ります。たとえば、持ちチップ10,000からアンティ50を払えば、残りは9,950です。支払った50はポットに入り、あとでフォールドしても返ってきません。

SB・BB以外の席で持ちチップ10,000からアンティ50をポットへ移すと、手元には9,950が残る。

アンティは必ずあるルールではありません。採用の有無、支払う人、金額はゲームや大会の設定で決まります。ここからは、アンティとブラインドを併用するテキサスホールデムを扱います。例の数字はすべてチップの点数です。

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ブラインドとの違いは「払う席」と「コールへの算入」

ブラインドも、カードを見る前に出す強制ベットです。スモールブラインドをSB、ビッグブラインドをBBと略します。

3人以上で通常どおり席が埋まっている場合、ボタン(BTN)という目印の時計回りの隣がSB、その次がBBです。ボタンはハンドが終わるたびに時計回りへ移り、SB・BBの担当も移ります。2人だけで遊ぶ場合などには席の扱いが変わるため、以下の席の図は6人の例です。

6人卓でAがボタン、時計回りのBがSB、さらに次のCがBB。ハンドが終わるとボタンの目印が時計回りに1席進む。

アンティとブラインドは、どちらも最終的にはポットに入ります。ただし、最初のベットのやり取りでの扱いが違います。

比べる点アンティSB・BB
支払う人全員、またはBBなど指定の席の人SBの席の人とBBの席の人
金額そのゲーム・大会の設定で決まるそのゲーム・大会の設定で決まる
最初のラウンドのコール額に数えるか数えない自分が出したブラインドを数える

コールとは、相手のベット額に自分のベット額をそろえることです。アンティを払っても、コールの一部を払ったことにはなりません。 この違いは、後の計算例で確認します。

通常のアンティは全員が同じ額を払う

全員が払う方式では、SB・BBの席の人も含めて、各プレイヤーがアンティを出します。SB・BBの人は、アンティに加えて自分のブラインドも支払います。

例として、6人で「SB100・BB200・1人あたりアンティ50」のゲームを始めるとします。全員が必要な額を払える持ちチップを持っている条件です。

6人全員のアンティ50で300が集まり、別にSB100とBB200を足すと、誰も行動していない開始ポットは600。SBとBBもアンティを払う。

アンティだけで、50×6人=300が集まります。さらにSB100とBB200が加わるため、誰もコールやレイズをしていない開始時点のポットは、300+100+200=600です。

この方式の計算は、次のように整理できます。

  • 開始ポット=アンティ額×支払う人数+SB+BB
  • SBの人の支払い=アンティ+SB
  • BBの人の支払い=アンティ+BB
  • それ以外の人の支払い=アンティのみ

BBアンティはBBの席の人が代表して払う

BBアンティ(ビッグブラインドアンティ)は、BBの席の人が、テーブル分のアンティを1人で支払う方式です。そのハンドでは、ほかの人は個別のアンティを払いません。BBの人は、自分のBBとBBアンティを別々に負担します。

たとえば「SB100・BB200・BBアンティ200」と指定されていれば、BBの人は200+200=400を出します。SBの人は100、その他の人は開始時点では0です。

SB100、BB200、BBアンティ200の設定では、BBの人がBB200とアンティ200の合計400を支払う。他の人に個別のアンティはなく、SB100を足した開始ポットは500。

この例の開始ポットは、SB100+BB200+BBアンティ200=500です。BBアンティ200を人数倍する必要はありません。

BBと同額のアンティを採用する大会はありますが、必ず同額になると決めつけず、進行表の「BB Ante」「BBA」などの欄と注記を確認してください。「Ante 200」という表示だけでは、1人あたり200なのか、代表して払う合計200なのか判断できないことがあります。

通常のアンティとBBアンティでは、開始ポットの額が必ず一致するわけでもありません。先ほどの6人・1人50の例では合計アンティが300、BBアンティ200の例では合計アンティが200です。

アンティはコール額から引かない

最初のベットのやり取りをプリフロップと呼びます。誰もレイズしていなければ、コールするときの基準はBBの額です。

「SB100・BB200・1人あたりアンティ50」の例で、SBの人がコールする場合を考えましょう。SBの人はすでに合計150を支払っていますが、そのうちベットとして数えるのはSB100だけです。200にそろえるには、200−100=100を追加します。

通常アンティ50とSB100の合計150を払っていても、コール額として数えるのはSB100だけ。誰もレイズしていなければ、BB200へのコールには100を追加する。

ほかの席では、次のようになります。いずれも、まだ誰もレイズしていない条件です。

  • SB・BB以外の人:アンティ50を払っていても、コールには200を追加する。
  • SBの人:SB100を出しているので、コールには100を追加する。
  • BBの人:ほかの人がコールして残っていれば、BB200をすでに出しているので、追加せずチェックできる。自分からレイズすることもできる。

BBアンティ方式でも同じです。BB200とBBアンティ200を払った人が、相手の「合計600へのレイズ」にコールするなら、追加は600−200=400です。アンティ200は差し引きません。

BB200とBBアンティ200を払ったBBの人が、合計600へのレイズにコールする追加額は400。支払い済みのBB200は差し引くが、アンティ200は差し引かない。

ベット、コール、レイズなどの行動は、ポーカーのベットアクションで詳しく確認できます。

支払ったあとの持ちチップを計算してみよう

最初の持ちチップは大会やゲームごとに決まります。共通の初期枚数や配分があるわけではないので、ここでは計算用に、6人全員が10,000点ずつ持っているとします。チップの物理的な枚数ではなく、額面の合計で計算します。

「SB100・BB200・1人あたりアンティ50」を支払い、まだ誰も行動していない時点では、次の残高になります。

6人全員の持ちチップが10,000のとき、アンティ50とSB100を払ったSBは9,850、アンティ50とBB200を払ったBBは9,750、ほかの4人は各9,950。残り合計59,400とポット600で最初の60,000に一致する。

席ハンド前の持ちチップ開始時の支払い残りの持ちチップ
SB10,00050+100=1509,850
BB10,00050+200=2509,750
その他4人各10,000各50各9,950

全員の残りを足すと59,400で、開始ポット600と合わせて、最初の合計60,000に戻ります。チップがどこへ移ったかを確かめると、アンティとブラインドの二重計上に気づきやすくなります。

同じ6人・各10,000でも、「SB100・BB200・BBアンティ200」なら、SBは9,900、BBは9,600、その他4人は各10,000が残ります。残りの合計59,500と開始ポット500で、やはり60,000です。

ゲームに入る前に確認する3点

  1. 今のSBとBBはいくらか。
  2. アンティはあるか。あるなら全員払いか、BBアンティか。
  3. 表に書かれたアンティ額は、1人分か、代表して払う合計か。

この記事の計算例は、全員が必要な額を全額払える場合です。持ちチップが足りないときの支払い順や扱いは、大会の規定に従います。迷ったら支払う前にディーラーへ確認しましょう。ゲーム全体の流れから確認したい場合は、テキサスホールデムの基本ルールも参考になります。