大会進行か、一人の手番かでタイマーを選ぶ

大会の進行を管理するならブラインドタイマー、一人のアクション時間を測るならショットクロックを選びます。「ポーカークロック」という名前だけでは、どちらの用途か判断できません。

大会全体のレベル・休憩・アンティはブラインドタイマー、一人のアクション時間はショットクロックで測る用途の違い。数値は説明用の例

ブラインドタイマーは、大会全体で共有する時計です。一定時間ごとの区間であるレベルを進め、スモールブラインド(SB)・ビッグブラインド(BB)という強制ベットの額や、休憩までの時間を表示します。アンティを使う大会では、その強制拠出額も分かる必要があります。

ショットクロックは、手番のプレイヤーが判断するために残された時間を表示します。各手番で開始・リセットする操作や、時間延長の扱いが重要です。図の30秒は説明用で、すべての大会に共通する制限時間ではありません。
また、遅いプレイヤーに対してクロックを要求したときだけ測る機能と、毎手番で使うショットクロックも、運用が異なります。

友人との小規模大会で「次のブラインドを忘れずに上げたい」という目的なら、まず大会進行用を探せば足ります。手番時間も制限する場合は、別の機能として開始方法・延長・担当者を確認します。時計が時間を表示しても、競技上の裁定まで自動的に決まるわけではありません。

無料のブラウザー型と、Windows用ソフトを比較する

小規模開催で試すなら、手元の端末と会場の通信環境に合うかから絞ると選びやすくなります。ここではブラウザー型の clock.poker と、Windows用の The Tournament Director を比較します。両方とも大会進行用の候補ですが、使える端末や保存・料金の条件が異なります。

下表は2026年10月25日に公式サイトを確認した情報です。実機での長時間運転や会場での視認性を測定した比較ではありません。「不明」は、確認した公式ページだけでは判断できなかった項目です。

比較する項目clock.pokerThe Tournament Director
対応環境ブラウザーで利用。スマホからの操作、TV・モニター表示を案内。対応OS・ブラウザーの最低版は不明バージョン3.7.2を配布。Windows 10/11向け、11を推奨。Mac版はなし
進行と表示SB・BB・Ante・レベル時間、休憩を設定。現在のレベル・残り時間・次の休憩などを表示ラウンド構成のテンプレート保存、表示レイアウトの変更に対応。ラウンドごとの細かい設定は試用で確認したい
操作・通知別端末から開始・一時停止・再開、レベルの前後移動。音による通知の仕様は不明表示や音の通知を設定可能。手動操作やショートカットをカスタマイズできる
保存・再利用過去大会の設定コピーはログインが必要。保存期限・書き出しの条件は不明構成などをテンプレート保存でき、データのZIPバックアップ手順を公式FAQで案内
通信別端末との共有機能あり。オフライン動作の保証は不明初回登録時に通信が必要。その後はオフライン利用可能だが、一定期間後にライセンス再認証が必要
料金・主な利用条件無料、アカウントなしでも大会を作成可能全機能を30日間試用可能。Personalは49.99米ドルでバージョン3に有効・非商用限定。Commercialは年299.99米ドル

clock.pokerの機能は公式の利用案内、設定欄とログイン条件は新規大会画面で確認できます。The Tournament Directorは機能紹介、配布・対応環境、料金、保存と通信のFAQを参照しています。

スマホから離れた画面を操作したいなら、clock.pokerが候補になります。ただし、会場での通信・表示更新・通知の方法まで試してから決めましょう。ネット環境が弱い会場でWindows PCを使うなら、The Tournament Directorのオフライン利用条件を検討できます。公式FAQは、出発前にオンラインで起動してライセンスの認証状態を確かめる方法を案内しています。

The Tournament DirectorのPersonalとCommercialは、商用利用の可否が異なります。購入ページの表示額だけでなく、自分の使い方に必要なライセンスを公式条件で確認してください。料金・対応環境は将来変わるため、利用前には上の公式ページを再確認します。

20分レベルと10分休憩を設定する例

設定では、ブラインドの額・各レベルの長さ・休憩の位置を一組で考えます。次は友人との開催を想定した、最初の4レベルの自作例です。公式大会の推奨構造や、90分で必ず決着する構造を示すものではありません。

20分レベルを4回と10分休憩を設定した例。開始40分で休憩、50分で再開し、ここまでの合計は90分

区間開始からの経過時間SB/BBアンティ長さ
レベル10〜20分100/200なし(0)20分
レベル220〜40分200/400なし(0)20分
休憩40〜50分プレイしない—10分
レベル350〜70分300/600なし(0)20分
レベル470〜90分400/800なし(0)20分

プレイ時間80分と休憩10分の合計が90分です。大会が続けばレベル5以降も必要です。人数・開始時のチップ量・ブラインドの上がり方によって決着までの時間は変わるので、この表を大会終了時刻の予測には使いません。

clock.pokerに入力する場合は、公式の New Tournament 画面で大会名を付け、Levels のSmall Blind・Big Blind・Ante・Timeを表の数値に合わせます。レベルの行は Add Level、休憩の行は Add Break で増やし、レベル2の後に10分の休憩が来る並びにします。
これは公式ページにある設定欄を使った入力例です。本記事では大会の作成を完了して90分動かす検証は行っていません。保存後の画面で、並びと時間が意図どおりになったか確かめてください。

この例はアンティを0にしています。アンティを使うときは、各プレイヤーが出す額か、BBのプレイヤーがまとめて出す額かも決めます。単に「Ante」という欄があるだけでは、その運用や表示方法まで同じと判断できません。入力する金額の意味と、参加者に伝える名称が一致するか確認しましょう。

会場で困らないよう、表示と停止・再開を試す

選ぶ前の最後の確認は、当日使う端末と画面で進行を試すことです。設定できても、遠い席から読めない、音が聞こえない、端末が眠る、といった理由で進行を伝えられない場合があります。

試す場面確認すること困る場合の備え
一番遠い席から見る残り時間、SB/BB、アンティ、休憩が読めるか表示項目を絞る、画面を大きくする・近づける
レベルや休憩の境目を迎える予定した次の区間へ進み、参加者へ伝わるか音の仕様が不明・使えないときは担当者が声で案内する
一時停止して再開する残り時間を保って再開でき、別画面にも反映されるか操作担当者を決め、複数人が同時に時計を動かさない
しばらく端末に触れないスリープ・画面消灯、電池、画面接続に問題がないか会場用の電源を確保し、端末の自動スリープ設定を確認する
通信が不安定になる表示端末との更新が続くか、再接続後に状態が戻るか進行表と残り時間を控え、代替の時計でも続けられるようにする

先ほどの例なら、レベル2→10分休憩→レベル3を試すと、休憩前後の切り替えを確かめられます。試運転用に時間を短くする場合は、本番前に20分・10分へ戻したことも確認します。ショットクロックを併用するときは、大会全体の時計と取り違えずに操作できる配置にしましょう。

もし時計が止まったら、最後に確認できたレベル・ブラインド・残り時間をもとに再開位置を決め、参加者へ伝えます。別端末へ移る場合も、初期レベルから再スタートしないよう注意します。進行表の控えがあれば、元のツールをすぐ復旧できなくても代替の時計へ引き継ぎやすくなります。

本記事で確認したのは、公式サイトの機能説明・料金・対応環境と、clock.pokerの公開設定画面の項目です。通知音、端末のスリープ中の挙動、回線断からの復旧、実会場での見やすさは未実測です。図は用途と設定例を説明する概念図で、製品の実画面ではありません。