Equilabは入力条件に対するポットの取り分を調べる
Equilabで分かるのは、設定した条件に対する、ポットの期待取り分です。自分の手札、相手の手札やレンジ、共通札をそろえて計算し、結果をその条件と一緒に読みます。

この取り分をエクイティ(equity)と呼びます。ポットは参加者が出したチップの集まりで、エクイティは勝つ場合だけでなく、引き分けで分け合う場合の取り分も含む割合です。「同じ条件で勝敗を比較したとき、平均してどれだけの取り分になるか」と考えると意味をつかめます。
勝つ確率だけを見た数字とは区別してください。結果に表示された割合を、その日の勝率や、実際に得られる利益と読み替えることもできません。
相手のレンジとは、相手が持ち得ると仮定して入力する手札の集合です。狭い集合を選ぶか、別の手も含めるかで比較対象が変わり、エクイティも変わります。ツールが相手の非公開カードを発見したわけではなく、入力した仮定が正しいと証明されたわけでもありません。エクイティだけで、次に選ぶ行動や将来の利益が決まることもありません。提供元によるエクイティの説明
手札・レンジ・共通札の条件をそろえる
最初に決めるのは、誰のどの手を、どの時点で比較するかです。実際の2枚を指定する計算と、複数の候補をレンジとして指定する計算を区別します。
| 入力するもの | 意味・そろえる条件 |
|---|---|
| 自分の手札・レンジ | 特定の2枚、または比較したい手札の集合 |
| 相手の手札・レンジ | 特定の2枚、または相手が持ち得ると仮定した集合 |
| 共通札(board) | 場に開かれた札。フロップは3枚、ターンまでなら4枚、リバーまでなら5枚 |
| 既知の除外札(dead cards) | 使用されないと分かっている札。自分や相手の手、共通札と重複させない |
現行OnlineのCalculatorについて、公式案内は次の流れを示しています。
- プレイヤーを選び、自分の手札またはレンジを選択・入力する。
- 相手にも手札またはレンジを設定する。
- 特定の局面を調べる場合は、そこまでの共通札を指定する。既知の除外札があれば、その条件もそろえる。
- Calculate equityで計算し、選んだ手・レンジ同士の取り分を読む。
共通札を変えた結果と相手レンジを変えた結果は、同じ比較ではありません。見返すときは、数値だけでなく手札・レンジ・共通札・除外札の有無も残してください。次の公式教材の図は、この入力条件を具体的なカードで示したものです。現在のOnlineを操作・試用して得た画面ではありません。現行Onlineの公式使い方案内
公式教材の例で入力と結果を読む
ここでは旧Equilab Classicの公式教材を読み、入力と掲載結果の対応を追います。資料は『How to evaluate ranges with the PokerStrategy.com Equilab』です。旧Windows版の教材なので、現行Onlineの画面やボタンの位置とは分けて確認します。
手札と相手レンジを同じ時点にそろえる
教材2ページの自分の手はQc Qs、フロップは6h 2s 8d、ターンは7sです。教材7ページでは、そのターン時点で相手が持つと仮定するレンジを次のように絞っています。

| 教材の入力条件 | 内容 |
|---|---|
| 種目・比較 | Hold'em、2人のエクイティ比較 |
| 自分の手 | Qc Qs(クラブのQ、スペードのQ) |
| 相手レンジ | TT-99,77,T9s,98s,87s,76s |
| 共通札 | 6h 2s 8d 7s。リバーは未指定 |
| 除外札 | 当該例に指定の記載なし。追加したとは推測しない |
具体札の末尾はスートを示し、cはクラブ、sはスペード、hはハート、dはダイヤです。一方、レンジ表記のT9sなどに付くsは、2枚が同じスートであることを表します。スペードだけに限定する指定ではありません。
Tは10、TT-99はTTと99、77は7のペアを表します。T9s・98s・87s・76sは、それぞれ同じスートの2枚を候補に含める表記です。
旧Classicの教材3〜5ページでは、自分の行のカード選択ボタンで手札を指定し、相手の行のレンジ選択から候補を選ぶ手順が示されています。この例を読むときは、最初の広いレンジを使い続けず、7ページで仮定したターン用レンジと共通札を対応させることが要点です。教材中の旧プリセットが、現行Onlineにも同じ名前・内容で存在するとは限りません。公式教材PDF・2〜5、7ページ
掲載された値は条件付きの取り分として読む
教材7ページは、上記のレンジにターンの札を入れて評価すると、エクイティは48.69%と記載しています。これは旧Classic公式教材の掲載値であり、当サイトによる再計算や現行Onlineの実測値ではありません。
操作の表現も資料に合わせて区別します。旧画面例のボタン名はEvaluateで、7ページ本文では評価操作を「equilate」と表記しています。現行OnlineのCalculate equityとは、同じ画面の操作手順としてつなげません。
この48.69%は、教材の具体的なスート、相手レンジ、リバー未指定という条件に付く取り分です。「Qのペアなら常に48.69%」「相手がその手を持つ確率が48.69%」という意味ではありません。
当該計算の詳細な計算法選択・丸め規則や、現行版で同じ値になるかは未検証です。また、公式Onlineの別の掲載画像に表示された割合は入力条件全体を確認できないため、この旧教材と同じ計算の結果としては採用していません。条件が揃っていない画像同士をつなげず、入力と出典が揃う結果だけを読むことが大切です。掲載値の出典・公式教材PDF7ページ
条件を変えて終了後の復習を進める
復習では、一つの条件を変え、元の条件と比較すると、何による違いかを追いやすくなります。たとえば自分の手と共通札を固定し、相手レンジだけを変える比較です。新しい数値が出ても、相手の実際の手が判明したことにはなりません。

公式案内では、調べたい内容に応じて次の機能を使い分けます。
| 調べたいこと | 機能 | 入力・出力の関係 |
|---|---|---|
| 選んだ手・レンジ間の取り分 | Calculator | 手・レンジと共通札などを指定し、条件に対するエクイティを見る |
| 次の札による変化 | Scenario Analyser | 手・レンジと共通札を設定し、次に出る札ごとのエクイティを比較する |
| 自分の見積りとの差 | Equity Trainer | 既定の練習や自分で設定したレンジで見積りを答え、計算値と比べる |
Scenario Analyserは次の札ごとの違いを見る機能で、次にどの札が必ず出るかを当てる機能ではありません。Equity Trainerでは、答えの数字だけを覚えるより、「どの相手レンジを前提に見積もったか」も一緒に振り返ると、計算条件を見落としにくくなります。ここでは実際の練習得点や学習効果を測定していません。機能ごとの公式説明
OnlineとClassicの利用範囲を確認する
2026年10月26日に確認した公式案内では、OnlineとWindows向けClassicはどちらも無料です。この記事で扱うのはPokerStrategy.comのHold'em用Equilabで、別製品のPower-Equilabなどの料金・機能は混ぜていません。
| 確認項目 | Equilab Online | Equilab Classic |
|---|---|---|
| 利用環境 | PC・スマートフォン・タブレットのブラウザ | Windows向けアプリ |
| インストール | 不要 | Windowsアプリとして提供 |
| 料金 | 公式は無料と案内 | 公式は無料と案内 |
| 主な機能 | 計算、Scenario Analyser、Equity Trainer | 公式は同じ主要機能を案内。画面は旧Windows方式 |
| 保存・書き出し | ブラウザ内保存、JSON、BBCode、画像出力を案内 | Onlineの保存方式をそのまま当てはめない |
Onlineのブラウザ内保存は、同じ端末・ブラウザに残す保存です。サイトデータの消去や端末変更によって失われる場合があります。別に保管できるJSON書き出しと区別してください。BBCodeや画像出力も案内されていますが、今回は保存・書き出し操作を試していません。保存方法・無料提供・端末の公式案内
現行ビルド番号、リリース日、Windowsの各バージョンでの動作、個々のブラウザ・端末での互換性は未確認です。公式が利用環境を案内していることと、当サイトがその環境で動作確認したことは分けて扱います。旧教材のスクリーンショットも、現在の動作保証を示す資料ではありません。
対戦中の補助と終了後の学習を分ける
この記事の使い方は、第三者との対戦とポーカークライアントを終了した後の学習を対象にしています。提供元の学習ツールとしての案内と、利用先サービスの規約は、別々に確認する必要があります。
| 確認する相手 | 確認できる内容 |
|---|---|
| Equilabの提供元 | 学習・ハンド分析用と説明し、対戦中には教育ツールを使わないよう強く勧めている |
| 利用先サービス | ツールの種類や使用状況について独自の規約を定める。提供元の説明だけで利用許可とは判断できない |
たとえばPokerStarsの規約は、許容されるツール、常時禁止されるツール、クライアント起動中に禁止されるツールを区別しています。リアルタイムの行動助言などを禁じ、高度な計算などにはクライアント起動中の制限も設けています。これは一つのサービスの規約例であり、全サービスの許否一覧ではありません。また、当該ページはEquilabを名指ししていないため、「単純なエクイティ計算機はすべて一律禁止」とは読み替えません。PokerStarsのツール規約
無料で利用できることも、対戦中に使ってよい根拠にはなりません。終了後の復習で、条件と結果を一組で記録するという範囲で使い方を理解してください。Equilab提供元の対戦中利用に関する注意

